ポルシェの「911」と「991」は何が違う?
こんにちは、sioriです。
ポルシェの話をしていると、「911」や「991」、「992」といった3桁の数字がよく出てきます。
数字が似ているので、初めは「全部違う車なの?」「どう使い分けているの?」と戸惑うかもしれません。
私もポルシェに興味を持ち始めた頃は、車名と世代を表す数字の違いがわからず、混乱していました。
まず押さえておきたいのは、「911」は車名、「991」や「992」は911の世代を区別するモデルコード(型番)だということです。
同じ911でも、どの世代の車なのかを伝えるために、別の数字が使われています。
この記事では、具体的な車名を例に、数字やグレードの読み方を整理します。また、「911」という名前が生まれた背景や、カレラ、ボクスターなどの名前の由来も紹介します。
ポルシェをよくご存知の方にとっては、当たり前のことばかりです。うんうん、そうそう、と読んでいただけたら嬉しいです。

「991型 911カレラ4S」を例に、名前の読み方を整理
うちにある「991前期911カレラ4S」を例に挙げます。
「991型の前期モデル、911カレラ4S」と聞くと、数字や文字が多くて複雑に感じますよね。
ひとつずつ分けると、それぞれが何を表しているのかわかります。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| 911 | 車名 |
| 991型 | 911の世代を区別するモデルコード |
| 前期 | 991型の中で、大幅な改良を受ける前のモデル |
| カレラ4S | 911のモデル・グレード名 |
「911」は車名、「991」は世代を表す数字
911は、モデルチェンジをしても同じ車名が受け継がれています。そのため、「911」という名前だけでは、どの世代の車なのかはわかりません。
そこで使われるのが、「991」などのモデルコードです。「991型の911」と言えば、911のどの世代を指しているのかが伝わります。
ポルシェオーナー同士の会話では、「991」のようにモデルコードだけで呼ぶこともあります。
「前期・後期」は、同じ世代の中での違い
991型は、途中の大幅な改良を境に、前期モデルと後期モデルに分けられます。
前期は「991.1」、後期は「991.2」と表記されるほか、「991 I」「991 II」という書き方もあります。
同じ991型でも、前期と後期ではエンジンや装備などに違いがあります。
「カレラ4S」は、駆動方式や仕様を表す名前
「カレラ4S」の「4」は四輪駆動を表します。「S」は、通常のカレラよりも出力などを高めた仕様を示すものです。
つまり、「991型前期の911カレラ4S」は、991世代の前期モデルにあたる、四輪駆動のカレラSということです。
長い名前も、車名・世代・前期と後期・グレードに分けて見ると、整理しやすくなりますね。
「911」という名前は、なぜ生まれた?
最初の名前は「901」だった
現在はポルシェを代表する車名として知られる「911」ですが、1963年に初めて発表されたときの名前は「901」でした。
900番台が選ばれたのは、将来のフォルクスワーゲンとの協力を見据え、同社の部品番号体系に合わせるためです。
当時、900番台はまだ使われていなかったことから、ポルシェは6気筒モデルに「901」、その後に計画していた4気筒モデルに「902」という開発番号を割り当てました。
ところが、フランスの自動車メーカー、プジョーから異議が寄せられます。中央に「0」を挟む3桁の数字について、フランスでの商標権を主張したのです。
そこでポルシェは、1964年に「901」を「911」へ変更しました。「0」を「1」に置き換えれば、すでに用意していた文字のデザインを使え、カタログなどの修正も少なく済むという利点がありました。
今ではおなじみの「911」という名前は、こうした変更から生まれたものだったのですね。
車名は「911」のまま、モデルコードで世代を区別
その後、911はモデルチェンジを重ねても、同じ車名を受け継いできました。
一方で、開発に使われる社内の番号は別にあり、世代を区別するときにも使われています。
たとえば、964、993、996、997、991、992は、いずれも911の世代を表すモデルコードです。
「911」は受け継がれる車名、「991」や「992」はどの世代かを示す番号というわけです。
この違いを知っておくと、ポルシェの話も理解しやすくなりますね。
同じ991型でも、さまざまなモデルがある
同じ「991型」の911にも、駆動方式やボディ形状、性能の異なるモデルが数多くあります。
たとえば、後輪駆動のカレラ系だけでも、次のモデルが挙げられます。
- カレラ
- カレラ カブリオレ
- カレラS
- カレラS カブリオレ
- カレラGTS
- カレラGTS カブリオレ
四輪駆動のモデルには、「4」が付いたカレラ4、カレラ4S、カレラ4GTSがあり、それぞれにカブリオレもあります。
また、特徴的なルーフを持つタルガ4、タルガ4S、タルガ4GTSもあります。
さらに、ターボやGT系なども含めると、もはや数え切れません。
| 系統 | 991型の主なモデル |
|---|---|
| ターボ系 | ターボ、ターボS、ターボ カブリオレ、ターボS カブリオレ |
| GT系 | GT3、GT3 RS、GT2 RS |
| 特別仕様車・限定モデル | カレラ ブラックエディション、911 50周年記念モデル、911 R、GT3 ツーリングパッケージ、911スピードスターなど |
※991型の前期・後期を通じた例です。すべてのモデルが両方の時期に用意されていたわけではありません。
こうして並べると、「991型の911」というだけでは、どのような車なのかを絞りきれないことがわかります。
最初は名前の多さに戸惑いますが、世代・駆動方式・ボディ形状・グレードに分けて見ると、少しずつ整理できるようになります。
名前を聞いて車の姿や特徴が思い浮かぶようになると、ポルシェの話もさらに楽しくなりますね。
カレラやボクスターなど、名前の意味と由来
ポルシェには、数字だけでなく、言葉を使った名前も数多くあります。
レースにちなんだものや、車の構造を表したものなど、由来を知ると名前も覚えやすくなります。
| 名前 | 意味・由来 |
|---|---|
| カレラ(Carrera) | スペイン語で「レース」。メキシコの公道レース「カレラ・パナメリカーナ」でのポルシェの活躍に由来します。 |
| ボクスター(Boxster) | 水平対向エンジンを表す「Boxer」と、オープンカーを表す「Roadster」を組み合わせた造語です。 |
| ケイマン(Cayman) | ワニの仲間「カイマン」に由来。力強さや俊敏さを車のイメージに重ねています。 |
| タルガ(Targa) | イタリア・シチリア島の公道レース「タルガ・フローリオ」に由来。「Targa」はイタリア語で銘板などを意味します。 |
| パナメーラ(Panamera) | カレラと同じく、「カレラ・パナメリカーナ」に由来します。 |
| カイエン(Cayenne) | 唐辛子の「カイエンペッパー」に由来。刺激的な走りを連想させる名前です。 |
| マカン(Macan) | インドネシア語で「虎」を意味する言葉に由来。しなやかさや力強さを表しています。 |
| タイカン(Taycan) | トルコ語系の言葉をもとに、「生気あふれる若馬」をイメージして名付けられました。ポルシェのクレストに描かれた馬にもつながる名前です。 |
「718」も、かつてのレーシングカーに由来
ボクスターやケイマンに付く「718」という数字は、1950年代に登場したポルシェのレーシングカー「718」に由来します。
かつての718は、車体の中央付近にエンジンを置いた、4気筒のレーシングカーでした。
その伝統を受け継ぐ名前として、ボクスターとケイマンに「718」が使われています。
なお、718ボクスター・ケイマンの「718」は車名の一部で、モデルコードは「982」です。
911と991の関係と同じように、車名に使われる数字と、開発上のモデルコードは分けて考えるとわかりやすいですね。

車名とモデルコードがわかると、ポルシェの話がもっと楽しくなる
ポルシェの名前は、数字やアルファベットが多く、初めは複雑に感じるかもしれません。
まずは、「911」は車名、「991」や「992」は世代を表すモデルコードと覚えておくと、整理しやすくなります。そこに前期・後期、駆動方式、ボディ形状、グレードを加えることで、どのような車なのかがわかってきます。
また、カレラやタルガにはレースの歴史が、ボクスターには車の構造が名前に込められています。由来を知ると、普段見慣れた名前にも親しみが湧きますね。
この記事が、ポルシェの車名を読み解くきっかけになればうれしいです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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