はじめに
こんにちは、sioriです。
ヒョンデ(Hyundai)から6月5日に発売開始となった「IONIQ 5 N」という車をご存知でしょうか?
日本での知名度は低いかもしれませんが、ヒョンデといえば、コンパクトカーから高級車、SUV、トラック、バス、さらには電気自動車まで多岐にわたる車種を製造、販売する韓国の自動車メーカーで、世界第3位(1位トヨタ、2位フォルクスワーゲン)の販売台数を誇ります。
そんなヒョンデから発売された「IONIQ 5 N」は、高いパフォーマンスを提供するために設計されており、通常のIONIQ 5よりも強力なモーターとスポーティーなチューニングが施されています。また、サスペンションやブレーキシステムも高性能仕様に改良されており、よりアグレッシブな走行を楽しむことができます。まさにサーキットを走れる電気自動車なのです。ちなみに「IONIQ 5 N」のベースモデルである「IONIQ 5」は、スタイリッシュなデザインと先進的な技術を備えた電動クロスオーバーSUVです。
YouTubeのおすすめに出てきた「IONIQ 5 N」の動画を何気なく見てみたら、驚異的な走行性能と面白いギミックに衝撃を受けました。「IONIQ 5 N」を実際に体験してみたくなり、試乗させてもらいに行ってきました!
この記事では、「IONIQ 5 N」の紹介と試乗した感想などをお伝えします。
「N」モデルについて
ヒョンデの「N」とは、スポーツモデルに与えられる称号で、たとえばトヨタだと「GR」のようなものです。「N」は、研究開発の場である韓国の南陽(ナムヤン)と、開発テストの場であるドイツのニュルブルクリンクに由来しています。
「N」モデルは「Corner Rascal(コーナリング性能)」「Racetrack Capability(サーキットを本気で走れる能力)」「Everyday Sportscar(日常もドライビングを愉しむ)」を特徴としています。
「N」のコンセプト
- Corner Rascal(コーナーリング性能):ドライブで醍醐味とも言えるコーナーリングを楽しむことができるドライバビリティ
- Racetrack Capability(サーキットを本気で走れる能力):レーストラックでのハイパフォーマンスを発揮
- Everyday Sportscar(日常もドライビングを愉しむ):感動的なドライビングエクスペリエンスをいかなる走行環境でも実現
「IONIQ 5 N」の驚異的なスペックを紹介
「IONIQ 5 N」の驚くべきスペックをみていきましょう。
「IONIQ 5 N」は、高性能四輪駆動システムをベースに、84kWhの高出力バッテリーとハイパフォーマンスEVのために開発された熱管理システムなど、様々な専用技術が盛り込まれ、優れた走行性能を発揮しています。
- 最高出力:448kW(609PS)
- 最大トルク:740Nm
- 0-100km/h加速:約3.5秒
- 最高速度:260km/h
【N Grin Boost(10秒間バッテリーとモーターのパフォーマンスを最大化できる )】使用時
- 最高出力:478kW(650PS)
- 最大トルク:770Nm
- 0-100km/h加速:約3.4秒
他にも「N」ならではの優れた性能がたくさんあります。
- 高性能デュアル駆動モーター
- 前輪 166kW x 後輪 282kW 合計 448 kW
- 前輪 175kW x 後輪 303kW 合計 478 kW(N Grin Boost 使用時 )
- モーター 最大回転数: 21,000rpm
- N 専用電子制御サスペンション:ホイールGセンサー+6軸ジャイロセンサーにより制御精度を向上させ、大容量可変ダンパーを採用
- N 専用高性能ブレーキ:前輪4ピストン大口径ブレーキを採用し、最大0.6G減速が可能な回生制動による強力な制動性能を発揮 (日産のリーフは0.2G減速、ポルシェのタイカンは0.4G減速)
- N Torque Distribution:FFやFRのように設定可能(前輪と後輪の駆動力配分を11段階で自由に設定できる )
- N Drift Optimizer:ドリフト走行をスムーズに行うため、駆動力を配分を最適化すると共に車両制御を最適化
- N Battery Pre-Conditioning:サーキットの走行状況に合わせた最適なバッテリー温度を事前に設定可能
- N e-Shift:仮想変速により、8速DCT車を操るかのような加減速を体験可能
- N Active Sound+:3種類の走行サウンドがN e-Shiftと連動することで、シフトチェンジをリアルに体験
私が気になったものだけ載せてみましたが、まだまだたくさんありますので公式HPをチェックしてみてくださいね。
普段の運転からサーキット走行やドリフト走行まで、あらゆる場面で楽しめる車です。
「IONIQ 5 N」試乗記
「IONIQ 5 N」の試乗を申し込んだのは、Hyundai Mobility Lounge 京都四条です。ヒョンデのコーナーは、A PIT AUTOBACS 2階にあります。スタバの向かい側です。
ちなみに、公式HPから簡単に試乗予約できました。
こちらの展示車はパフォーマンスブルーマットという「N」専用カラーです。随所にスポーティーなデザインが取り入れられ、またエアカーテン、エアフラップ、リアディフューザー、バケットシートなどスポーツカーならではのパーツも備わっています。
まずは、スタッフの方に「IONIQ 5 N」について教えていただき、その圧倒的なスペックと、おもしろいギミックを早く体験してみたくてわくわくしました。
試乗したのは、こちらのアピスブラックパールの「IONIQ 5 N」です。黒色だと、全体がグッと締まってかっこよかったです。
試乗は約40分間、同乗のスタッフの方に案内してもらい、決められたコースを運転することができました(運転は夫です)。交通量の多い京都市内ですので、機能を試すのには限界がありましたが、スタッフの方にいろいろ教えてもらいながら、十分に楽しむことができました。
EVは久しぶりに乗りましたが、EVならではのガンッとくる加速には圧倒されますね。
試乗前に予習していた中で、一番気になっていたのはEVらしからぬエンジン音や排気音と変速ショックです。
車内に設置された8か所のスピーカーから聞こえるエンジン音と排気音は、耳を疑うほどリアルな音でした。エンジン車のマフラーがある場所付近にウーハーが設置されているので、まるでマフラーから排気音が出ているかのように聞こえるのです。なんと、バブリングもリアルに表現されています。この音は3種類( Ignition / Evolution / Supersonic )から選択することができるので、気分に合わせて変えて走っても楽しいですね。しかも、これらの音は車内で鳴らしているだけなので、どれだけアクセルを踏み込んでも、車の外はとっても静かなのです。
また、変速機構は無いはずなのに、8速DCTの車に乗っているような音や変速ショックが見事に表現されています。
疑似的に作られたものとは到底思えないこれらのシステムは、本当にすごかったです!長時間乗っていたら、EVということを忘れてしまうのではないでしょうか。
もちろんドライブモードを変更すれば、EVらしい静かで穏やかな運転をすることができます。
では、日常使いする車としての「IONIQ 5 N」はどうでしょうか?
「IONIQ 5」に備わっているようなガラスルーフやメモリーシートなどの快適装備はありませんが、バケットシートは丁度良い感じに柔らかく、ホールド感もしっかりとあって長時間座っていても疲れなさそうだと感じました。
基本的な安全機能は、標準装備として付いています。その上で、レーンキープアシスト、クルーズコントロール、パーキングアシストなどの便利な運転支援システムも搭載されています。駐車スペースが狭くて乗り降りが困難な時などには、車から降りて、車外から車を前進、後退させることもできます。「IONIQ 5 N」は車体が大きい(全幅1,940mm)ので、この機能は役に立ちそうです。
こちらは右折時のメーターパネルなのですが、自動的に右後方のカメラ映像が鮮明に映し出され、巻き込みの確認に役立ちます。
もちろん左折時には左後方のカメラ映像が映し出されます。
「IONIQ 5 N」は走行性能や楽しさだけを追求したものでなく、不便なく安全に乗れる、まさに最高の一台ですね!
街中の試乗コースでは、思いっきり加速したり、まさかドリフトしたり…なんてことはできないので、「IONIQ 5 N」の魅力はほんの一部しかわかりませんでしたが、他のEVでは絶対に味わうことのできない面白い体験することができました。
「IONIQ 5 N」の航続距離は…
「IONIQ 5 N」の航続距離は561kmです。
私は以前、テスラ モデル3に乗っていたのですが、普段は自宅で普通充電をして、旅先などでは急速充電を利用していました。「IONIQ 5 N」は私の乗っていたモデル3と同等の航続距離(カタログ値)なので、充電設備の乏しい地域を旅行するには厳しいですが、そうでなければ十分すぎるくらいだと思います。
しかし、サーキットで走るとなると、かなりの電力を消費すると思うのですが、いったいどれくらいの電力を消費するのでしょうか?
「IONIQ 5 N」の価格は…
気になる「IONIQ 5 N」の車両価格は、¥8,580,000 (税込)です。
600馬力超の車を800万円台で購入できるって、かなり凄いですね。しかも、車両価格には12か月点検、24か月点検、初回の車検費用を含めたアフターサービスや、5年または10万km保証(バッテリーは8年または16万km保証)も含まれています。
また、申請すると35万円の補助金を受けることができます。同じ価格帯の日産アリアNISMOなら、85万円の補助金が出るので、それと比べると少なく感じてしまいますね。
「IONIQ 5 N」のオプション設定は…
「IONIQ 5 N」を購入するにあたって、選べるオプションは外装カラーのみです。海外にはグレードがいくつかありますが、日本ではグレードは選べません。
最近の車に装備されるような安全装備はほとんど備わっていますし、他にもシートヒーター、シートベンチレーター、カープレイ接続、BOSEスピーカー、スマートフォンワイヤレス充電、パーキングアシストなどといった機能も標準装備で、ほぼフルオプションです。
フロアマットやドラレコなどのアクセサリーは、別途購入することができます。
「IONIQ 5 N」の納期は…
6月5日に発売されたばかりの「IONIQ 5 N」は、先行販売で購入された50台が生産されているところだそうです。今(6月現在)購入すると、8月頃に生産が開始され、12月頃に納車になるのでは?とのことです。
おわりに
走りへの追求と遊び心が詰まった「IONIQ 5 N」は、まさに唯一無二のEVです。早く公道で「IONIQ 5 N」の走っている姿を見てみたいですね。
EVが良いけど単調な走りが物足りない。刺激が足りない。静かすぎてつまらない。と感じている人にピッタリだと思います。ぜひ一度試乗してみてはいかがでしょうか。きっと楽しい体験ができること間違いなしです!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
参考
HYUNDAI IONIQ 5 N https://www.hyundai.com/jp/ioniq5n
Hyundai Mobility Japan 株式会社 https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/95868
投稿者プロフィール
-
運転練習中のペーパードライバー🔰
いつかかっこよくポルシェを運転したい!
詳しい自己紹介はこちら。
最新の投稿
- 車以外のこと2024年10月8日シミだらけの超汚い車のシートは、リンサークリーナーでどれくらい綺麗になるのか?
- 旅行2024年9月23日総走行距離2,700km!九州一周ドライブ旅行記その2
- 旅行2024年9月11日総走行距離2,700km!九州一周ドライブ旅行記その1
- キャラバン2024年8月13日カーテンだけを取り付けた日産キャラバンで車中泊してみたら…