はじめに

ピックアップトラックと聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

日本ではあまり馴染みのないジャンルですが、実は需要が増えてきている魅力的な車なんです。

近年、日本でピックアップトラックを販売しているのはトヨタのハイラックスだけでした。ハイラックスは、キャンプや釣りなどアウトドアを楽しむ人の増加に伴い、ここ数年でよく見かけるようになり、その売れ行きは急上昇しています。そのため、日本のピックアップトラック市場は事実上、ハイラックスが占めていました。

しかし、そんなピックアップトラックの需要増加を狙って、三菱自動車も日本で発売することにしました。その名も「トライトン」です。

新型トライトン カタログ

海外ではバンバン走っているトライトンは、日本では新参者のように思えますが、実は2011年まで日本でも販売されていました。

最近ではデリカミニも売れ行き好調で、快進撃中の三菱自動車ですが、このトライトンという車も注目を集めること間違いなしの車です!

というわけで、さっそくトライトンを見せてもらってきました!

新型トライトンはこんな車

トライトンは1978年の発売以来、45年間で約570万台を世界約150カ国で販売してきました。約12年ぶりに日本で発売される新型トライトンは、約9年ぶりの全面改良を経て6代目になります。

「Power for Adventure」を商品コンセプトに、デザインやシャシー、ラダーフレーム、エンジンを含む多くの部分が一新されました。

それでは、新型トライトンの特徴を簡単に紹介します。

新型トライトンの特徴

  • 強化された堅牢性
    • 新開発のラダーフレーム:耐久性と信頼性を極限まで向上させ、剛性を大幅に高めつつ、ハイテン鋼の使用比率を増やして重量増を最小限に抑えている。
  • 快適な乗り心地
    • 新開発のサスペンション:フロントにはダブルウィッシュボーン式サスペンションを、リアには軽量かつ強度のあるリーフスプリング式サスペンションと大径ショックアブソーバーを採用している。
  • 優れた走破性
    • 4WDシステム:独自のSS4-IIシステム(スーパーセレクト4WD-Ⅱ)で、後輪駆動の「2H」、フルタイム4WDの「4H」、センターディファレンシャル直結の「4HLc」、さらに低ギヤ比の「4LLc」の4つのモードを選択できる。
    • 7つのドライブモード:全ての4WDモードに共通する「NORMAL」モード、経済性を優先する「ECO」モードは2Hで使用可能。4Hモードでは「GRAVEL(未舗装路)」と「SNOW(氷雪路)」を選択でき、4HLcモードでは「MUD(泥濘)」と「SAND(砂地)」でトラクション性能を最大限に引き出せる。4LLcモードでは「ROCK(岩場)」モードが選択できる。
  • 高い走行性能
    • トルク感応式LSD:センターディファレンシャルは前40%、後60%の駆動力配分により、トラクションとコーナリング性能を兼ね備える。
    • 新採用のアクティブヨーコントロール【AYC】:コーナー内側の前輪に軽くブレーキをかけることで、滑りやすい路面でも旋回性を向上させる。
    • アクティブスタビリティ&トラクションコントロール【ASTC】:横滑りを抑制するスタビリティコントロール機能、滑りやすい路面での発進時に両輪が同時にスリップするのを感知し、エンジン出力を制御することで駆動力とハンドル操作性を向上させるトラクションコントロール機能を兼ね備えて、安定した運転をサポートする。
    • アクティブLSD(ブレーキ制御タイプ):空転している車輪にブレーキをかけ、グリップしている車輪へ駆動トルクを分配し、滑りやすい路面での発進をサポートする。
    • ヒルディセントコントロール【HDC】:下り坂で速度を一定に保つ。
    • ヒルスタートアシスト【HSA】:坂道発進時の後退を防ぐ。

もちろん基本的な安全性能や、運転支援機能も備わっています。

トライトンの走行性能があれば、どんな道でも力強く走り抜けてくれそうですね!

新型トライトン カタログ

新型トライトン試乗!

新型トライトンのエクステリアは…

あいにくの雨の中、三菱自動車のディーラーへ伺いました。

店先にドーンと構えているトライトンは、三菱の車らしい顔付きながらも力強いデザインで、一際目立つ存在です。

新型トライトン

見せていただいたトライトンは、「GSR」という上級グレードで、色はカタログの表紙写真にも選ばれている「ヤマブキオレンジメタリック」です。

この鮮やかなオレンジ色が、エネルギッシュさを強調し、冒険心を掻き立てますね。

トライトンの外観は、「BEAST MODE」(勇猛果敢)というコンセプトを掲げ、パワフルで力強いデザインが特徴です。ピックアップトラックに求められるタフさ、力強さに堅牢さと俊敏さを兼ね備えた堂々たる姿が表現されています。

大迫力のトライトンは、街中でもオフロードでもかっこよく目立つこと間違いなしです。

新型トライトンのインテリアは…

トライトンの内装は、イカツイ外観とは雰囲気が変わり、おしゃれで実用性も備わっています。

ブラックを基調とする中に、オレンジ色のステッチがアクセントとなり、インテリアには高級感があります。

また、グローブボックスやドアポケット、センターコンソールなど、収納スペースは十分にあり、使い勝手も良さそうです。

車内空間は広々としていて、前席はもちろんのこと後席もゆったりと座れました。シートヒーターや左右独立エアコンも付いていて、まさに快適です。

新型トライトンの乗り心地は…

ディーラーの方によると、トライトンは静粛性と足回りにかなり力を入れて作られたそうです。

車内の静粛性には、とにかく驚かされました。ディーゼルエンジン特有の「ガラガラガラガラ…」という音と振動は、ほとんど気になりませんでした。うちで乗っているキャラバンのディーゼルエンジンの音と振動に慣れてしまっているので、トライトンの車内は衝撃的な静かさでしたね。

足回りはしなやかで、硬すぎず柔らかすぎない乗り心地でした。リアのサスペンションはリーフ式ということですが、少しの凸凹を走ったくらいでは突き上げ感はあまりなく、まるで乗用車のようでした。重量を感じさせない加速も相まって、長時間乗っていても疲れなさそうです。ただ、さすがに大きな凸凹を走ると、リアからの突き上げ感はそれなりに感じられました。

全長5,360mm、全幅1,930mmのトライトンは、日本の道路では走りづらい大きさですが、街中でも普通に走れるくらいの大きさです。慣れないうちは、住宅街などの細い道での運転には気を遣うことになりそうですが、マルチアラウンドモニターはとても鮮明に表示され、運転の大きな助けとなってくれそうです。

新型トライトン アラウンドビューモニター

スイッチ類は、操作しやすい物理ボタンやダイヤルなのがありがたいです。

新型トライトン エアコンパネル

交通量の多い街中での試乗だったので、ただただ快適なドライブになりましたが、トライトンの最大の魅力である走破性を体感したいものです。とんでもない泥の中や岩山など走ってみたいですね。

と、試乗した感想を偉そうに書きましたが、私は助手席で快適に乗っていただけです。

気になる新型トライトンの見積もりは…

トライトンの価格は、上級グレードの「GSR」が¥5,401,000 ~、スタンダードモデルの「GLS」が¥4,980,800 ~となっています。

ちなみに、トヨタのハイラックス(※3月3日現在、受注停止中)は¥4,072,000~となっているので、トライトンの方が高額ではありますね。

グレード「GSR」、有料色「ヤマブキオレンジメタリック」、オプションでフロアマット、ETCを付けた場合の見積もりを作っていただきました。

新型トライトン 見積もり

総額¥5,797,610(6月登録)となりました。

値引き額を尋ねるのを忘れていましたが、噂によると10~20万円ほどに値引きが見込めるそうです。

新型トライトン購入に関する最新情報

新型トライトンの売れ行きは…

昨年12月21日より先行注文の受付が始まり、2月13日時点で約1,300台がすでに注文されているそうです

トライトンの発売を、待ってましたと言わんばかりの台数ですね。

新型トライトンの納期は…

タイの工場で生産されて運ばれてくるので、はっきりと断言できないそうですが、現在注文すると納期は6月頃になるそうです

私が伺った店舗では、納車第一号は2月末だそう。早くも新型トライトンを見かける機会がやってきそうで、楽しみです。

新型トライトンの人気のグレードは…

上級グレード「GSR」とスタンダードモデル「GLS」との違いは、デザインや素材の違いはあるものの、走行性能や安全性能、運転支援機能は全く同じです。しかし、約50万円高いながらも、上級グレードの「GSR」を注文されている方が圧倒的に多いようです

三菱自動車の公式情報によると、2月13日時点での注文状況では「GSR」が88%、「GLS」が12%です。

「GSR」は大きく張り出したフェンダー、ルーフレール、荷台のスタイリングバーがアウトドア感を強調していてかっこいいですよね。

新型トライトンの人気のカラーは…

私が伺った店舗での人気カラーは、「ヤマブキオレンジメタリック」「ホワイトダイヤモンド」「グラファイトグレーメタリック」「ジェットブラックマイカ」だそうです。「GSR」で注文できるカラーはこの4色なので、あまり偏りがないということでしょうか。

三菱自動車の公式情報によると、2月13日時点での注文状況では「ホワイトダイヤモンド」32%、「ヤマブキオレンジメタリック」27%、「グラファイトグレーメタリック」20%です。

訴求色の「ヤマブキオレンジメタリック」を抜いて、一番人気は「ホワイトダイヤモンド」なんですね。

おわりに

新型トライトンは、力強さ、耐久性、独創的なデザイン、快適性を兼ね備えた一台として、日本だけでなく世界中の道で楽しまれると思います。

トヨタのハイラックスは今受注停止となっていますし、需要がトライトンに流れてくるかもしれませんね。これは、トライトンに大流行の兆しがあるのではないでしょうか。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

新型トライトン エンブレム
参考

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です