テスラは実際に何km走れるのか

テスラ車内のスクリーンやスマホアプリに、航続可能距離と電池残量が表示されています。

急加速したり、上り坂をのぼっていると、この航続可能距離はどんどん短縮されていきます。また、暖房をガンガン使っても電池は消費されますし、実際に走れる距離は走ってみないとわかりません

いつでもどこでも充電できるならまだしも、日本はまだまだ充電設備は整っているとは言えません。長距離旅行するときに、表示された距離をどれくらい信用していいのか検証しておこうと思い、実際に走ってみました。

検証結果

モデル3 前回の充電以降

満充電から電池残量11%まで、走行距離432km、消費エネルギー60kWhでした。

検証の詳細や、旅程は以下をご覧ください。

前提条件

  • モデル3の航続可能距離はカタログ値で560km(搭載バッテリー75kWh)
  • 出発時の総走行距離約12,300km
  • 高速道路は利用せず、下道のみを走行
  • 急加速、急停止は極力避けて運転
  • エアコンの設定温度は22度
  • シートヒーターは自動
  • 駐車中のセントリーモードはON
テスラ モデル3

表示されている航続可能距離は、運転方法や地形は加味していない数値

以下、航続可能距離についてテスラジャパンHPより引用です。

Teslaに表示される航続距離は、個人の運転パターンではなく、固定されたEPA テスト データに基づいています。これは、バッテリーの充電方法や車載コンピューターによる航続距離の計算方法に応じて多少変動します。

参考

つまり、表示されている航続可能距離は、運転の仕方や地形などは考慮されていないため、実際に走行距離は大なり小なり変わってくるということです。

旅の詳細

全行程はこんな感じです。

京都を出発

1月某日6時過ぎ、京都を出発しました。まだ日の出前で、外気温は3度。

100%まで充電していましたが、エアコンを付けて準備している間に、すでに電池残量99%、航続可能距離522kmの表示です。

西日本の天気予報は概ね晴れ。だいたい400kmくらいは走れるだろうと、広島あたりを目標に西に向かって走ることにしました。

日の出の時刻を過ぎても、氷点下の兵庫県

待ち望んだ日の出

7時過ぎ、待ちに待った日の出です。

エアコンやシートヒーターでかなりの電力を使用するので、日が昇って外気温が上がってくれることを望んでいました。しかし、川沿いや田舎道を走るルートのため、霧も濃く、外気温は低下する一方。7時ごろには氷点下を示し、その後も徐々に低下して、8時を過ぎても-2度でした。

加古川市に入ったあたりで、電池残量80%、航続可能距離419kmでした。

朝霜

「道の駅みつ」で休憩

道の駅 みつ

9時、たつの市にある「道の駅みつ」に到着。初めての休憩です。この頃にはすっかり晴天となり、外気温も7度まで上昇。

瀬戸内海を一望できる駐車場では、何台もの旧車が集まっていました。

開店直後にも関わらず、直売所はたくさんのお客さんで賑わっていて、おいしそうな海の幸や新鮮な野菜や果物がずらり。今度またゆっくり訪れたいです。

さすが晴れの国!ぽかぽか陽気の岡山県

「日本一のだがし売場」で寄り道

日本一のだがし売場

10時を過ぎて岡山県に到達。

瀬戸内市にある「日本一のだがし売場」で寄り道。懐かしい駄菓子を袋いっぱい買って、ドライブのお供にしました。

ついに電池残量が半分に…

12時前に倉敷市を走っている頃、外気温は11度まで上昇。日差しがあたたかいので、自動に設定しているシートヒーターも作動していない状態でした。

出発してからの走行距離は227kmで、電池残量51%、航続可能距離270kmになりました。

走っても走っても広島!広すぎる広島県

尾道ラーメンで舌鼓を打つ

尾道と言えば、やっぱり尾道ラーメン。

今回は観光目的ではないので、ササッと食べられそうな駅前のラーメン屋さん「尾道ラーメン たに」へ行きました。14時を過ぎていたので、お昼ごはん時という時間でもなかったのですが、少し待たないといけないほどの満席でした。

尾道ラーメンって初めて食べたのですが、脂っこ過ぎず、めちゃくちゃおいしかったです。

15時、電池残量39%、航続可能距離205kmで尾道を出発です。

「道の駅みはら神明の里」で休憩

15時半ごろ、三原市の「道の駅みはら神明の里」に到着。

三原市といえば、「八天堂」のクリームパン。

ここでクリームパンを食べて、しばし休憩です。車内で1時間ほど過ごしましたが、あったかかったのでエアコンもoffで大丈夫でした。

道の駅 神明の里 八天堂

当初の目標、広島市入り!

高速道路からの夕陽

16時半、休憩を終えて道の駅を出発。です。日の入りを迎えるころには、また外気温も下がっていきます。

17時半ごろ、やっと広島市に入りました。出発してから370km走行、電池残量24%、航続可能距離126kmです。この調子だと、余裕で広島県を抜けられそうだということがわかり、山口県へ向かいます。

電池残量が残りわずかで、ヒヤヒヤしながら走る山口県

電池が少ないと、セントリーモードが使えない!

19時、出発から425km走って山口県に到達しました。電池残量14%、航続可能距離74kmです。

この日は岩国市に一泊して、翌日に持ち越そうと考えていたのですが、電池残量が20%を下回ると、セントリーモード(車両周囲の不審な動きを検知すると録画して、アラートしてくれる機能)が使えません

ホテルの青空駐車場に停めておくのは、さすがに不安です。

さらには、「今すぐ充電が必要」という表示も出てくるようになりました。

セントリーモード使用不可

岩国市で検証終了

モデル3 バッテリー残量低下

検討した結果、セントリーモードが使えないのはやっぱり不安なので、検証を翌日に持ち越すことは断念することにしました。

20時15分、京都府から山口県まで432km走って終了です。休憩時間を含めると、出発してから14時間。電池残量11%、航続可能距離は56kmでした。

スマホアプリを使えば、充電スポットは簡単に探せる

充電場所は、スマホアプリ「EV smart」で、近辺を探します。

お買い物すると無料で利用できる急速充電(44kW)を利用できる、「フレスタモール」というショッピングセンターを見つけました。しかも時間制限が無く、80%まで充電可能、とのこと。そんなありがたい施設があるだなんて…と、さっそく向かいました。

既に2台とも利用中でしたが、すぐに空いたので無事に充電することができました。

より正確な航続可能距離を表示することもできる

テスラの「エネルギーアプリ」で、より正確な航続可能距離を出すことができます

目的地をナビに入力すると、目的地までの勾配を考慮して、到着時の残り充電量を示してくれます。また、運転・空調・コンディショニング・標高差・その他(オーディオなど)の消費量も表示されるので、燃費を向上させるためのヒントとして活用できます。

エネルギー消費グラフ

まとめ

今回の検証旅の結果、京都府から山口県まで432km走ることができました

  • 出発時、電池残量99%、航続可能距離522km
  • 終了時、電池残量11%、航続可能距離56km

電欠覚悟でギリギリまで走れば、480km程度走行できるという結果なので、満充電の航続可能距離522kmと比べると、その差は1割程度でした。

高速道路ではどうか、季節が違えばどうか、条件が違えば航続距離も変わります。また、いろんな条件で試してみたいですね。

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