はじめに

都会の喧騒を忘れ、自然の中でリフレッシュするための新しい旅行の形として「車中泊」が人気を集めています。車中泊の魅力は、自由に目的地を選び、移動しながら様々な場所で宿泊できることにあります。

私が初めて車中泊をしたのは、テスラ「モデル3」でした。

EVは車中泊に最適!テスラ モデル3で冬の車中泊をしてみたら…

はじめに 近年、車中泊が注目を浴びています。 車中泊の魅力は、自由に目的地を設定し、移動しながら様々な場所での宿泊できることにあります。ホテルや旅館よりキャンプ…

お金をかけずに旅行できる「お手頃感」と、まるでキャンプしているかのような「わくわく感」にすっかりはまってしまいました。

「モデル3」では、寝泊まりはできるものの、たとえば自炊したり、くつろいだりといったことは難しかったです。天井が低いので、起き上がるたびに頭を打ってしまうのです。

それでは、車中泊に向いているのはどのような車なのでしょうか?

この記事では、車中泊の魅力や、車中泊に適した車選びについて紹介しています。この記事の内容は、あくまでも私の考えですが、これから車中泊を始めようと考えている方や、車中泊に興味のある方に読んでいただいて、何かの参考になれば嬉しいです。

車中泊の魅力5選

ただ「寝られたらいい」だけじゃない、車中泊の魅力を5つ紹介します。

  1. 自由に宿泊する場所を決められる: 車中泊の最大の魅力は、宿泊する場所を自由に設定することができる点です。もちろんルールやマナーは守らなければなりませんが、観光地から離れた静かな場所で休むもよし、大自然の中で休むもよし、車中泊するたびに特別な体験ができます。
  2. 時間に縛られずに旅でき:ホテルの予約やチェックインの必要がなく、時間に縛られずに旅を楽しむことができます。
  3. 経済的なメリットが大きい長期の旅行でもホテル代がかからないため、コストを抑えることができます。旅行中、外食続きだと出費もかさみますが、車内で自炊すれば費用をかけずに、しかも出来立てのごはんを食べることができます。
  4. 自分だけのお気に入りの部屋で過ごせる:自分の生活スタイルや、趣味に合わせて内装をカスタマイズすることで、完全にオリジナルの部屋を作ることができます。居心地の良い空間でゆっくり過ごすことができます。DIYが好きな人なら、とても楽しめると思います。
  5. ペットと旅行できる:車中泊ならペットと一緒に旅行を楽しむことができます。

車中泊はこれらの要素が組み合わさり、旅やレジャーに新しい風をもたらしています。自分のペースで楽しめる旅の形として、これからもさらなる進化と広がりが期待できます。

車中泊しながら、どこへでも旅できる車とは…

「2WD」と「4WD」どちらが向いている?

二輪駆動(2WD)はシンプルな構造から燃費が良く、車両価格も4WDモデルより安価な点がメリットです
デメリットは、滑りやすい路面や悪路での駆動力が4WDに比べて劣る点や、オフロード走行の性能が低いという特徴が挙げられます。

一方、四輪駆動(4WD)は悪路や滑りやすい路面でも、その駆動力と安定性で高い性能を発揮します
特に、オフロードや未舗装の道路、雨や雪などの悪天候での走行においてはその利点が際立ちます。また、車が泥沼や雪にはまったときの引き出し性能も高いです。しかし、4WDはそのシステムの複雑さから燃費が2WDよりも劣る傾向があり、車両価格も高めです。

車両価格や燃費の面では2WDの方が優れていますが、山道や雪道も走る可能性があるのなら4WDの方が向いていると思います。

「ガソリン」と「ディーゼル」どちらが向いている?

ガソリンエンジンの車は、発動音が静かで振動も少ないため、長時間のドライブでも乗り心地の快適さを維持しやすいです。また、都市部や観光地での短距離移動や、頻繁な発進・停止が予想される場所での利用に適しています。

一方、ディーゼルエンジンの車は、高いトルクにより荷物を多く積んでの移動や、山間部のような起伏の多い道路でも力強い走行が可能です。長距離を移動する旅行や、重い荷物を搭載する場合にはディーゼルがおすすめです。さらに、長距離の運転においては、ディーゼルの方が燃費が良いため、経済的にも有利です。

車中泊仕様の車にするとなると、重量が大きくなることが予想されるので、ディーゼルエンジンの車が良いと思います。

車中泊に適した車の3つの特徴

快適に車中泊するためには、どんな車がふさわしいのか考えてみました。

  • 寝床を作るための十分なスペース:まず、なんといっても寝床です。寝返りができるほどのゆとりを持ったフラットなスペースが必要です。これにより、長時間の休息もリラックスして過ごせます。次に、換気や暖房、冷房といった環境調整の機能が整っていることで、季節に関係なく適切な室温を保つことができます。
    また、遮光カーテンなどを取り付けることで、外からの視線を遮断し、プライバシーを確保することも重要です。
  • 収納スペースと利便性:車中泊の際には、衣類や食品、そして調理器具などの生活用品を収納できるスペースが欠かせません。これらのアイテムを整理してすぐに取り出せるよう、使い勝手を考慮した収納レイアウトが必要となります。このように配置することで、狭い車内でも快適に過ごすことができるのです。
  • 燃費と運転のしやすさ:車中泊を想定した移動には、エコノミーな燃費で長距離をサポートする車が理想的です。また、都市部から大自然の中までいろいろな場所を走るとすると、運転しやすいサイズと高い操作性が求められます。さらに、高速道路だけでなく山道でのドライブも考慮し、4WDやターボエンジンなど、さまざまな環境で快適に走行できる性能を持つ車を選ぶことが重要です。

これらの要件は車中泊を快適で安全に楽しむための基盤となります。特に初心者にとっては、これらの基本的な要素をクリアした車を選ぶことが、車中泊を楽しむ第一歩となると言えます。

車中泊に適した6車種をピックアップ

車中泊のための車を選ぶ上で、この車が向いているのでは…と考えた車は次の6つです。

  • 三菱「デリカミニ」
  • スズキ「エブリイワゴン」
  • ダイハツ「アトレー」
  • トヨタ「ハイエース」
  • 日産「キャラバン」
  • 三菱「デリカD:5」
車中泊用の車

6車種をスペックで比較

選択するグレードの条件

  • 「電動スライドドア」「イージークローザー」を装備できるもの(出入りが騒がしくならないように)のうち最も安価なグレードを選択
  • 「4WD」「ターボエンジン」のグレードを選択
  • 「ハイエース」と「キャラバン」は、ディーゼルエンジンを選択

【軽自動車】

三菱「デリカミニ」スズキ「エブリイワゴン」ダイハツ「アトレー」
グレードTPZターボ標準ルーフRS
トランスミッションCVT4ATCVT
駆動方式フルタイム4WDフルタイム4WD電子制御式4WD
燃費(km/l)WLTCモード17.513.314.7
本体価格2,092,200円〜1,823,800円~1,826,000円〜
寝床の作り方前席+後席+荷室後席+荷室後席+荷室
電動スライドドア●(助手席側のみ)
後席窓の開閉▲(ポップアップ式)
イージークローザー

【普通車】

トヨタ「ハイエース」日産「キャラバン」三菱「D:5」
グレードSUPER GLプレミアムGXG-Power Package
トランスミッション6AT7AT8AT
駆動方式フルタイム4WDパートタイム4WDパートタイム4WD
燃費(km/l)WLTCモード11.610.512.6
燃料ディーゼルディーゼルディーゼル
本体価格取り扱いなし(2WDは3,755,500円〜)4,133,800円〜4,339,500円〜
寝床の作り方荷室のみ荷室のみ2列目+3列目
電動スライドドア
●(オプション)●(助手席のみオプション)
後席窓の開閉●(電動スライドドアにすると無し)●(助手席側を電動スライドドアにすると無し)
イージークローザー●(オプション)
参考

検討したポイント

ディーラーでお話を伺ったり、試乗させてもらったりして、半年に渡って検討しました。

ピックアップした6車種すべて車中泊できますし、素敵な車です。
しかし、キャンピングカーでは無いので、車中泊するためだけに作られたという車ではありません。車中泊するなら、これは苦労するだろうなと思ったことや、悩んだポイントなどを紹介します。

バンやワゴンじゃないと、普通車は車中泊仕様への作業が面倒

「デリカミニ」のように、運転席や助手席を倒せば寝られるスペースを作り出せる軽自動車も多くあります。実際に車中泊をされている方も多いようです。ミニバンも同様に、2列目、3列目シートを倒して繋げると、寝るスペースを作ることができます。しかし、段差や傾斜ができる分、快適に眠るにはベッドキット(段差を避けて平らなスペースを作るもの)が必要になります

セッティングが面倒なこともありますが、夜中に宿泊地に着いて寝床をセッティングするとなると、物音で周りに迷惑をかけることになりそうで心配です。

「アトレー」は後部座席の窓が致命的

「アトレー」はディーラーで試乗させてもらったのですが、使い勝手が良さそうな内装が気に入ったことや、意外とシートの座り心地も良いこともあり、とても好印象でした。

ただ一つ難点をあげるとすれば、後部座席の窓がポップアップ式で、わずかしか開かないことです。このタイプの窓にすることで荷室を広げることが可能になったそうですが、車中泊するには致命的かもしれません。

「軽バン」で二人車中泊は狭い

「エブリイワゴン」「アトレー」などのいわゆる軽バンは、後部座席と荷室だけで1,300 × 1,800mm以上のフラットスペースを確保できます。

実際に軽バンを見てみて、車中泊するのが一人だったら自由に棚や台などを配置しても、寝床のスペースは十分に確保できそうだと感じました。ですが、何日分もの荷物を積んで二人での車中泊は、スペース的に少し厳しいのかな…と感じました。

「ハイエース」「キャラバン」はクルーズコントロール機能が無い

「ハイエース」「キャラバン」はいずれもクルーズコントロール機能が付いていません。オプションでも設定がありません。クルーズコントロールが付いていれば、お仕事などで長距離運転する人も楽だと思うのですが…なぜ設定が無いのでしょうか。

「ハイエース」は受注停止中(2023年7月現在)

壊れにくさやリセールバリューの良さで定評のある「ハイエース」ですが、ディーラーへ伺った時には受注停止中でした。モデルチェンジの噂もありますが、真相はわかりません。ちなみに「ハイエース」だけでなくSUV系の車種は全て受注停止中でした。

中古車はたくさんあるのですが、禁煙車で絞ると台数は大幅に減ります。程度の良さそうなものは新車の価格とあまり相違ありません

「キャラバン」は中古車台数が圧倒的に少ない

ザ・商用車「ハイエース」に比べると、内装は「キャラバン」の方が作り込まれているように感じました。特にシートの座り心地が非常に良く、まるで包み込まれるようでした。

現行の「キャラバン」となってから、まだ年数も経っていないこともあり、程度の良い中古車は見当たりませんでした。

私が選ぶ車中泊に最適な車はキャラバン!

日産 キャラバン カタログ

最終的に私が購入した車は、日産「キャラバン」です

私が運転できる大きさの車で、二人での車中泊を想定して、これが最適だと考えました。

上述のように、程度の良い中古車は見当たなかったので、「キャラバン」は新車で購入することに決めました。

オーダーから2ヶ月程度で納車となる予定でしたが、わずか1ヶ月で納車して頂けることになりました。

おわりに

今回絞り込んだ候補の車以外にも、車中泊できる車は数多くあります。私はまだまだ運転が得意ではないので、できるだけコンパクトな車を選別しましたが、もう少しサイズが大きいものも含めると候補はぐんと増えます。

また、何人で車中泊するのか、どんな目的でするのか、どんなところへ行くのか、など条件によって向いている車がそれぞれ異なります。

車中泊することを想像しながら、楽しく車を選んでくださいね。

「キャラバン」が納車されたら、車中泊仕様にDIYして、いろいろなところに遊びに行きたいと考えています。DIYの様子もこれから記事にしていく予定ですので、また遊びに来てくださいね。

この記事を読んでくださって、ありがとうございました。

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