はじめに

ChatGPTとは

ChatGPT(Chatbot Generative Pre-training Transformer)は、OpenAIによって開発された人工知能(AI)のチャットサービスです。大量のテキストデータから学習し、質問やコマンドを入れると、まるで人間と会話しているかのようなチャット形式で情報を提供してくれます。

ChatGPTは、情報の提供や質問に答えるだけでなく、物語を作成したり、特定のテーマについての文章を作成したりすることも可能です。ChatGPTは、2022年11月に公開されて以降、大きな話題となり注目を集めています。

2023年3月「GPT-4」がリリースされました。こちらは性能がより向上したサービスを有料で利用することが出来ます。

今回の旅行の目的と期待

今回私たち夫婦は、GWを利用して東北旅行をしようと計画しました。
私は東北を訪れるのが初めてなので、今回の旅行では、絶対に行きたいところや食べたい物などを中心に、東北6県を巡ることを目指しました。

効率的に旅行をすすめるためには、どういった順番でまわればよいのか、ChatGPTに旅行プランを作成してもらうことを期待しました。

ChatGPTでの旅行プランの作り方

ChatGPTとのコミュニケーション方法

今回は、GPT-4を利用します。

ChatGPTとどのようにコミュニケーションをとって旅程を作成したのか、そのプロセスを紹介します。

  1. 初期設定:ChatGPTに、旅行者の情報、旅行の目的地、日程、訪れたい観光スポット、食べたい名物など、基本的な情報を伝えます。
  2. 詳細な要望:細かい要望や優先順位を伝えます。1日の運転時間や、高速道路の利用頻度、何時以降は運転しない、などです。
  3. 旅程の作成:ChatGPTが提供された情報をもとに旅程を作成します。観光スポット、お店、移動方法、移動時間なども含みます。
  4. フィードバックと調整:作成された旅程に対して、さらに細かい要望を伝え、必要な調整をChatGPTに指示します。これを繰り返すことで、最終的に旅程が完成します。

旅行の要望や条件をどのように伝えたか

実際にChatGPTに提示した条件は以下の通りです。

  • 東北6県を巡る旅のルートとスケジュールを考えてください
  • 旅程はX日目 MM/DD 曜日のような記載で、時刻も入れる
  • 旅行者は2名で男性と女性
  • 各セクションごとの出発地から目的地までの移動距離と所要時間を記載する
  • 運転は1日7時間以内とする
  • 18時半以降は運転しない
  • 基本的に南から北に向かい、青森でUターンして南下して帰ってくる (南北に行ったり来たりしない )
  • 出発は2023/4/27夕方、帰着は2023/5/6の夜
  • 移動の手段は自動車で公共の交通機関は使わない
  • 使用する道路は高速道路を少なめにする
  • 食事と宿泊については具体的な候補を挙げる
  • 1泊目は福井市に泊まる
  • 青森県大間町でマグロを食べる(11時から16時の間)
  • 盛岡で冷麺を食べる
  • 秋田できりたんぽ鍋を食べる
  • 仙台で牛タンを食べる
  • 三陸地方に寄る
  • 十和田湖に寄る
  • 福井県、石川県では観光しない
  • 青森の龍飛崎に寄る(昼間)
  • 松島で観光をする
  • 中尊寺に寄る
  • 日光に寄る
  • 八幡平アスピーテラインを通る
  • 磐梯吾妻スカイラインを通る

調整や最終確認の方法

  1. 旅程の確認:ChatGPTが作成した初期の旅程を確認します。それぞれの観光やルートが自分の優先順位に合っているか、移動時間や滞在時間が現実的かなどを確認します。
  2. フィードバックの提供:旅程に対するフィードバックをChatGPTに提供します。例えば「この日の観光は多すぎる」「この観光地と、あの観光地の間に移動時間が足りない」などの具体的な意見を伝えます。
  3. 再度の旅程作成:フィードバックを受けてChatGPTに再度旅程を作成させます。作成された新しい旅程が要望により適合しているかを確認します。
  4. 最終確認:2、3を繰り返して作成された旅程に満足したら、最終的な旅程として確定します。

たとえば、このように旅程を作成してくれます。

これに対して「3日目は松島観光の後、宮古市経由で盛岡に行く」とフィードバックを提供します。

そうすると、修正した旅程を提示してくれます。

細かい修正や要望を追加していくことで、より理想的な旅程が作られていきます

ChatGPTが提案した驚きの旅程を紹介

何度もChatGPTと会話をしていると、驚きの提案をしてくることがありました。以下はその例です。

  • 10日間の旅程を短縮してしまう
  • 大間のマグロを何度も食べる
  • 福井市から仙台市を4時間で移動する(約480km)
  • 存在しないレストランを紹介

10日間だと伝えているのに、勝手に8日間で旅行を終えてしまったり、何度も同じ名物を食べる計画をしてしまったり。ツッコミどころ満載の提案もあっておもしろかったです。思わず笑ってしまうような提案ですが、しっかりと修正してもらいましょう。

ChatGPTが提案した旅行プランの概要

旅程の全体像

何度も細かい要望や修正を追加し、最終的に大満足な旅程が完成しました。ChatGPTが作成した旅程通りに進めば、行きたいところを漏れなく巡れるようになっています。

完成した旅程はおおよそ以下の通りです。

  • 1日目 :夕方、福井市までのドライブで旅をスタート。途中、ソースカツ丼を食べる。
  • 2日目 :福井市から仙台市へ向かう。磐梯吾妻スカイラインを通る。
  • 3日目 :仙台市の名物、牛タンを堪能した後、松島で観光。その後、宮古市と久慈市を経由して八戸市へと向かう。
  • 4日目 :八戸市から青森県大間町、十和田湖へと向かう。弘前市で宿泊する。
  • 5日目:弘前市から龍飛崎へ向かう。その後、秋田市へと進み、きりたんぽ鍋を食べる。
  • 6日目 :秋田市から八幡平アスピーテラインを経由して盛岡市へと向かう。盛岡冷麺を食べる。
  • 7日目 :盛岡市から岩手県西和賀町を経由し、会津若松市へと向かう。途中、中尊寺を訪れる。
  • 8日目:会津若松市から日光市へと向かい、観光する。その後、群馬県のみなかみ町で一泊する。
  • 9日目 :みなかみ町から渋峠を経由し、松本市へと向かう。
  • 10日目 :松本市から長野市を経由して、関西へ戻る。

ChatGPTを使って旅行プランを作成するメリットやデメリット

メリット

  1. 自分だけの旅が作れる:ChatGPTは、あなたの好みや希望に合わせてオリジナルの旅行プランを作ってくれます。
  2. 時間が節約できる:一から旅程を手作りするのに比べ、大幅に時間を節約できます。
  3. 広範囲な知識から情報を提供してくれる:ChatGPTは大量のテキストデータから学習しており、多くの観光地、文化、地域の情報を持っています。色々な知識があるので、今まで知らなかった場所や活動を提案してくれます。

デメリット

  1. 最新情報に弱い:ChatGPTの学習は定期的に行われますが、そのデータは最新の情報を常に反映しているわけではありません。開業して間もないレストランや現在のイベントなど、最新の情報を提供する能力は限られます。
  2. 人間の直感がない:ChatGPTは人間の直感や、経験に基づく判断を行う能力はありません。たとえば、一見すると遠くない二つの場所でも、実際の交通状況や地元の習慣によっては移動時間がかかることがあります。
  3. 地元の詳細情報がない:ChatGPTは多くの情報を持っていますが、具体的な地元の情報、例えばバスの時刻やレストランの営業時間などを知ることは困難です。

おわりに

旅行計画全体の感想や印象

ChatGPTを使って旅行の計画を立てるのは、新鮮でおもしろかったです。旅行の基本的な要素(目的地、観光地、食事の場所など)を指定するだけで、旅程が作成されるという点は驚きでした。

ChatGPTの提案を参考にしながら、自分でも調べたり考えたりして最終決定をすることがChatGPTと旅行を計画する鍵だと思います。

しかし、ChatGPTの提案する旅程は、ところどころ現実的でなかったり、最新の情報を反映していなかったりしたので、注意が必要です。それでも、ChatGPTはとても有用なツールで、大まかな計画を立てることには、時間を節約するのに役立ったと思います。

ChatGPTが作成した旅程で旅行した結果は…

次の記事では、東北の壮大な景色やおいしい料理の紹介と共に、ChatGPTが計画した旅行プランが実際に役に立ったのかをお伝えします。

ChatGPTが作成した旅程で旅行したらどうなった?実体験から学んだメリット・デメリット

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ぜひご覧くださいね。

この記事を読んでくださってありがとうございました。

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