はじめに

私はこの夏、夫と一緒に北海道一周ドライブ旅行に挑戦しました。

雄大な自然、美味しい食べ物など魅力たっぷりの北海道は、旅行先として大人気です。

札幌や小樽、函館などの観光地は交通の便も良いので、移動手段には困りません。しかし、車やバイクがあれば、北海道の広い大地で、大自然の中をドライブを自由に楽しむことができます

現地でレンタカーを手配するのも一つの手段ですが、車を乗せてフェリーで向かえば乗り慣れた車で旅行できます。重たい荷物も持って行けますし、たくさんのお土産を買うことができるのでおすすめです

今回の旅行は、福井県敦賀港から北海道苫小牧東港まで新日本海フェリーで移動することにしました。

この記事では、フェリーの乗船方法や船内の雰囲気、私が泊まった部屋、レストランでの食事などを紹介します。

ぜひ旅行計画の参考にしてくださいね。

※ この記事内の情報は2023年7月時点のものです。

新日本海フェリーについて

新日本海フェリーは1969年に設立されたフェリー運航会社です。

舞鶴(京都)、敦賀(福井)、新潟、秋田と小樽、苫小牧を結ぶ航路で定期運行しています。

運賃は船舶、客室クラス、乗船日によって異なります。客室クラスは、バス、トイレ付きの客室や大部屋タイプまで様々です。

(写真は舞鶴フェリーターミナルにて)

新日本海フェリー 舞鶴フェリーターミナル

航路と所要時間

新日本海フェリー 航路

画像は新日本海フェリー公式HPより転載

  • 舞鶴 〜 小樽:約21時間
  • 敦賀 〜 苫小牧東:約20時間
  • 新潟 〜 小樽:約16時間
  • 新潟 ~ 苫小牧東 (秋田経由):約18時間
  • 秋田 〜 苫小牧東:約11時間
  • 敦賀 〜 新潟:約12時間
  • 新潟 〜 秋田:約7時間
  • 敦賀 ~ 秋田 (新潟経由):約20時間

新日本海フェリーの予約

新日本海フェリーは【インターネット】【電話・窓口】【旅行会社】で予約できます。

今回は、新日本海フェリー公式サイトで予約しました。

乗船日の3ヶ月前から予約できます。

私は2ヶ月前に予約しましたが、既に満室の船室もありました。希望の客室がある場合は、早めの予約をおすすめします

新日本海フェリーの運賃(敦賀 ⇔ 苫小牧東)

運賃は乗船日によって異なり、GWやお盆などの繁忙期だと運賃も上がります。

往復割引や回遊割引を利用すると10%割引になる場合もあり、お得に乗船できます(乗船日による)。

今回乗船した「すずらん」の運賃を紹介します。

新日本海フェリー 料金表
新日本海フェリー 乗用車運賃

新日本海フェリー公式HPより転載

敦賀 ⇔ 苫小牧東を往復ステートAで予約しました。往路も復路も期間Bの運賃でした。

  • 往路
    • 運転者:12,700円
    • 同乗者:25,100円
    • 車両(乗用車5m未満):40,800円
    • 計:78,600円
  • 復路(往復割引適用)
    • 運転者:11,430円
    • 同乗者:22,590円
    • 車両(乗用車5m未満):36,720円
    • 計:70,740円

※ 「e乗船券お客さま控」にQRコードが表記されており、これが乗船時の確認や部屋の鍵として使用するのでプリントしておきます

敦賀フェリーターミナルに到着

出航時刻は23時55分です。出港の90分前(GWや夏休み、年末年始以外は60分前)までに到着する必要があります

22時過ぎにフェリー乗り場に到着すると、既に何台もの車が並んでいました。

新日本海フェリー 敦賀フェリーターミナル

「e乗船券お客さま控」があればカウンターでの受付は要りません。

係の人の指示に従って、車列に並びます。

車高の低い車は、専用レーンに並びます。別の乗り口になるので、乗船の順番は一番最後です。

車に乗ったまま乗船するのは運転者だけで、車両の同乗者は別のゲートから歩いて乗船します

新日本海フェリー「すずらん」に乗船

今回利用した「すずらん」はこんな船です。

  • 旅客定員:590名
  • 車両積載台数:トラック158台・乗用車58台
  • 全長:224.5m
  • 総トン数:17,400トン
  • 航海速力:27.5ノット

運転者の乗船

並んでいる間に「e乗船券お客さま控」のQRコードを読み取り、確認されます。

乗船予定時間は23時40分です。

トラックやトラクターの乗船が全て終わってから乗船になるので、かなりの時間を車内で待たなければなりません。

一般的な乗用車は長いスロープをのぼって順番に乗船していきます。

フェリー乗車スロープ

うちは今回車高の低い車だったので、別の乗り口からの乗船でした。トラックと同じフロアです。

フェリーの車両の入り口

バイクを積んだトラックや、キャンピングカーも一緒のフロアでした。

車両甲板

ぎゅうぎゅう詰めですが、しっかりと誘導してもらえます。

船体動揺に伴う警報装置(セキュリティアラーム)が作動し続けると、バッテリー上がりの原因になるので設定を解除しておきます

駐車したら、船内の階段やエレベーターを使ってエントランスのある4階まで上がります。

同乗者の乗船

車両の同乗者や、徒歩で乗船する人はロビーで待ちます。自販機コーナーや売店も営業しています。

乗船予定時間は23時15分です。

敦賀フェリーターミナル 建物内

乗船時刻になると案内があり、「e乗船券お客さま控」のQRコードを読み取ってもらって乗船します。

敦賀フェリーターミナルを出港

この日は車両の積み込みに遅れがあり、予定時刻から約10分遅れの0時05分に出港しました。

新日本海フェリー 出港

いよいよ948kmの船旅スタートです!

新日本海フェリー「すずらん」内部の紹介

エントランス

車両の同乗者や徒歩で乗船する人は、桟橋を渡って乗船します。

船員さんが出迎えてくれ、客室への行き方を案内してくれます。

すずらん 船内の看板

吹き抜けのある開放的な船内です。

すずらん 船内

出港後は4階、5階、6階で過ごすことになります。

  • 4階:ツーリストルーム、フロント、売店、自販機コーナーなど
  • 5階:ステートルーム、レストラン、カフェ、オープンテラス、アミューズボックスなど
  • 6階:スイート・デラックスルーム、大浴場、スポーツルーム、ゲームルームなど

共用トイレは4階、5階にあります。

客室「ステートA和室」はこんな部屋

すずらん 客室 ドア

客室がずらりと並んでいます。

「e乗船券お客さま控」に部屋番号も記載されています。

すずらん 乗車券のQRを読ませるところ

客室はオートロックで、「e乗船券お客さま控」のQRコードが鍵になっています。

今回はステートA和室というお部屋です。

4畳半の部屋で、まるで旅館みたいです。お茶セット、湯沸かしポットも付いています。

窓が付いているお部屋で、景色を楽しむこともできます。

洗面台とトイレがあります。

シャワーや浴槽はありません。

展望大浴場

すずらん 大浴場

入浴できるのは【乗船時〜1時】と【8時〜18時】です。時間は乗船日によって異なる場合があります。

車両の乗り入れが最後の方だと、かなり急いで入浴しなければなりません。

夜は混み合うので、乗船したら真っ先に入浴することをおすすめします。ロッカー(100円返却式)や洗い場は多くありますが、ドライヤーは3つしかありません。

日中の露天風呂は、海を眺めながら入浴できて、とても気持ちいいです。

フロントでバスタオル・フェイスタオルのレンタルもあります。

カフェ

カフェの営業時間は、【乗船後〜出港後30分間】と【9時半〜11時】です。

すずらん カフェ

営業時間外もこちらのスペースは自由に利用できます。

レストラン「プロヴァンス」

レストランの営業時間は、【朝食:8時〜9時】【昼食:11時半〜13時】【夕食:17時〜19時】です。

営業時間になると、船内放送でお知らせが入ります。

今回はこちらのレストランで夕食をいただきました。

自由に空いている席に座り、タブレットで注文します。

私は新日本海自家製ハンバーグセット(1,300円)、夫は新日本海オリジナルビーフカレー(900円)にしました。

正直なところ、あまり期待していなかったのですが、とてもおいしかったです。

支払いはセルフレジです。現金、クレジットカードが使えます。

コーヒーマシン(ホットコーヒー1杯200円)はレストランの営業時間外でも利用することができます。こちらは現金のみ利用可能です。

レストラン「グリル マルゴー」

完全予約制のグリルマルゴーでは、季節のコース料理を楽しむことができます。

すずらん グリル マルゴー

こちらは2022年秋に、初めて新日本海フェリーに乗船したときに記念に利用しました。

すずらん グリル マルゴー メニュー

せっかくのご馳走でしたが、このときは船の揺れが大きく、船酔いと戦いながらの食事になってしまいました。

途中で食事できなくなって、退室されるお客さんもいました。

船酔いする可能性のある方は、避けた方がいいかもしれませんね。

すずらん グリル マルゴー

まだ余裕があったコースのはじめの方だけ写真が残っていました。

売店

日用品や新日本海フェリーオリジナルグッズ、お菓子、お酒、寄港地のお土産などが販売されています。

営業時間になると船内放送が入ります。

自販機コーナー

自販機コーナーは飲み物、アイス、カップ麺、と充実しています。

フェリー乗船中の過ごし方

電波通信は、ほぼ圏外

電波通信は大抵の時間が圏外です。陸が近いところでは、ぎりぎり電波が届くときもあります。

船内のWi-Fiも、陸地から通信可能な範囲に限られるので、出港後はほとんど利用できません

オープンデッキ、客室の窓から景色を楽しむ

デッキや客室の窓からは、岬や行き交う船を見ることができ、普段なかなか見られない景色を楽しむことができます。

ちょうど航海の半分に差し掛かる頃、前日のほぼ同時刻に苫小牧東港を出発した姉妹船とすれ違います。

新日本海フェリーの反対行きのフェリーとすれ違う

直前に船内放送が入るので、寝坊しても大丈夫です。

また、天候次第では、綺麗な夕陽を見ることもできます。

船室から見る夕日

船内の施設を楽しむ

ゲームコーナー、スポーツコーナー、カラオケ、シアタールームでの映画上映などがあります。

この日の映画上映は、スポンジボブとスパイダーマンでした。

上映時間は案内所前に掲示されていますし、上映前には船内放送でお知らせがあります。

すいせん カラオケ

オセロや将棋などの有料レンタルサービスもあります。

趣味に没頭する

私はほとんどの時間を寝て過ごしていましたが(船の揺れが眠気を誘うのです)、読書をしたり、お風呂に入ったり、とのんびり過ごしました。

一方、夫はこの日のために購入したLEGOに夢中になっていました(https://amzn.to/4b8da74)。

フェリーでの過ごし方

忙しい日常から離れて、長時間何かに没頭できるのも船旅のいいところです。

苫小牧東フェリーターミナルに到着、下船

予定時刻通り、20時半に苫小牧東フェリーターミナルに到着です。

到着前に船内放送で下船方法についてアナウンスがあります。この日は車両の同乗者も一緒に車で下船することができました。

乗船順が最後だった車高の低い車は、はじめに下船することができます。

一般的な乗用車の場合は、乗船時と同様のスロープをくだって下船します。

車両に乗って下船

(写真は以前乗船したときに撮影したもの)

おわりに

新日本海フェリーでの船旅の様子はイメージできたでしょうか?

北海道への旅行を計画している方に、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

すずらんとGT3RS

北海道一周旅行については、改めて記事にしようと思っていますので、また遊びにきてくださいね!

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