はじめに

こんにちは、sioriです。

私たち夫婦は、去年11月から年末にかけて京都から北海道へ引っ越しました。

複数台の車を持って遠方に引っ越した経験がある方は、ご存知だと思いますが、近距離の引っ越しと比べて想像以上に大変です。北海道までは約1,000kmの距離、しかも海を越えなければなりません。

天気予報に雪マークが並び始める中、どうやって車3台を運ぶのか。毎週末のように京都と北海道を往復する過酷なスケジュール。どんどん膨らむ引っ越し費用。この記事では、そんな私たちの引っ越しの全貌を詳しくお伝えします。

車を輸送するにはフェリー?それとも陸送?」「引っ越し費用ってどれくらいかかるの?」など、これから同じような引っ越しを計画している方に役立つ情報を、体験談を交えてご紹介します。

私たちの引っ越しの経験が少しでも参考になれば幸いです。

家具などの引っ越しについて

引っ越し業者見積もり比較

引っ越し業者は山ほどあって悩みますよね。私の過去の引っ越しでは、とにかく安さが売りの格安の引っ越し業者に頼んできました。時間指定ができなかったり、段ボールが薄かったりと多少の不便はありましたが、大きな問題はありませんでした。

しかし、今回は長距離の引っ越しで、数日間荷物を預ける必要があります。そのため、安さよりも信頼性を重視し、大手の引っ越し業者を選ぶことにしました。特に、荷物の運び出しと運び入れの日程に対応できることが重要なポイントでした。

3社に見積もりを依頼した結果がこちらです(1LDKから2LDKへの引っ越し)。

  • A社:57万円
  • B社:49.9万円
  • C社:「雪の降る時期は対応できないので辞退します。」

なんとC社は、冬の北海道は対応できないようでした。公式HPにもそのような注意書きはありませんし、北海道に来てからもTVでCMを見かけますけど…。

まずA社に見積もりを依頼し、その後B社にも見積もりをお願いしました。A社はB社の見積もりを聞いた後、「さらに値下げできるか検討したい」とのことでした。しかし、2社の見積もりが終わる頃には、私たち二人ともすっかり疲れてしまい、手っ取り早くB社に決めることにしました。どちらの見積もりも、1社につき約1時間ほどかかりました。

A社、B社ともに引っ越し日の指定には対応可能で、サービス内容は似たり寄ったりでした。どちらも荷物を運び出してから、転居先に運び入れるまで、最低でも中3日必要とのことです。

事前に予想していた金額が50万円だったので、もうそれでいいかな、という感じで決めてしまいました。

トラックに積んだ荷物の運搬方法は、船で運ぶか、貨物列車で運ぶことになるそうです。これは道路状況などに合わせて、引っ越しの直前に決まるそうです。

車の引っ越し方法について

私たちと一緒に引っ越す3台の車の特徴

京都から北海道に運ぶ車の特徴は、こんな感じです。

  1. ポルシェ GT4RS:冬タイヤなし。ばりばりのスポーツカーで、雪道は厳しい。
  2. 日産 キャラバン:冬タイヤあり。荷物をたくさん載せられるので、最後に私たちが移動するときにフェリーで運びたい。
  3. VW ゴルフ:冬タイヤなし。MTなので、私は運転できない。16万km超の過走行車で、いつ壊れてもおかしくない状態。夫が通勤で使っているので、引っ越しギリギリまで使いたい。

季節は冬です。雪国へ引っ越しする上で重要になるのが、冬タイヤの有無です。

引っ越すことが決定した時点で、冬タイヤがあるのはキャラバンだけでした。

GT4RSのタイヤは特殊なサイズなので、冬タイヤが手に入るか不明(値段も恐ろしい…)。

ゴルフに関しては、過走行で故障寸前の状態なので、冬タイヤを購入する価値があるのか、北海道まで運ぶ価値があるのか、など夫婦で散々議論を重ねました。結局のところ、結論が出ないまま引っ越しが始まってしまいました。

車の輸送方法と費用

車を輸送するには、陸送業者に運んでもらう方法と、自分たちで運転してフェリーで運ぶ方法があります。

陸送業者に依頼する場合

大事な車なので、信頼できる業者に預けたいところですが、特に知っている業者もありません。どうやって探せばよいのかわからず途方に暮れましたが、なんともありがたいことに、GT4RSを購入したお店の担当の方が陸送業者を探してくださいました。

  • D社:38万円(関西から関東、関東から北海道、と分けて運ぶ。冬タイヤの装着が必須。)
  • E社:21万円(関西から船で北海道、雪の影響で到着が遅れる可能性がある。)

積雪の可能性が高いので、D社は冬タイヤを装着していることが条件、E社は到着日が変更になる可能性があるとのことでした。

北海道で車を受け取らないといけないので、さらに私たちが移動するための飛行機代がかかります。

フェリーを利用して、自分たちで運ぶ場合

京都から北海道まで向かうフェリーには、新日本海フェリーがあります。京都の舞鶴から北海道の小樽へ運んでくれます。

新日本海フェリーの記事は、こちらからご覧くださいね。

新日本海フェリー乗船記:車と一緒に海を渡って旅しよう!

※ この記事内の情報は2023年7月時点のものです。 はじめに こんにちは、sioriです。私はこの夏、夫と一緒に北海道一周ドライブ旅行に挑戦しました。 雄大な自然、美味しい…

1日目の夜に出発して、2日目の夜に到着、3日目に飛行機で戻るという最短のスケジュールを組んだとしても、フェリーの方が多くの時間を拘束されます。

フェリーで運ぶときの料金は…

  • 舞鶴港から小樽港利用:37,500円 大人1人+車1台、ツーリストA(大部屋)利用の場合

フェリーで運ぶ場合は、さらに自宅から港、港から転居先までのガソリン代や高速代も必要になります。

しかし、大人2人で個室を利用したとしても、フェリーで運んだ方が圧倒的に安く抑えられますね(大人2人とステートBの個室で70,500円)。

【理想】引っ越しスケジュール

今回の引っ越しでは、車を運ぶ順番も重要でした。

まず優先されるのは、GT4RSです。北海道で雪が本格的に降り始めたら、道内での自走はかなり厳しいです。1日でも早く、北海道に運んで車庫に入れなければなりません。

当初、私たちが計画した引っ越しのスケジュールはこんな感じでした。

  • 11月下旬:1台目の車(GT4RS / 夏タイヤ)の輸送(フェリー)、北海道の家の引き渡し、飛行機で関西へ
  • 12月3週目:京都の家から家具の運び出し
  • 12月3週目の末:2台目の車(ゴルフ / 冬タイヤ購入?)の輸送(フェリー)、北海道で家具の受け取り、飛行機で関西へ
  • 12月4週目の末:京都の家の引き渡し、3台目の車(キャラバン / 冬タイヤ)の輸送(フェリー)

11月下旬の天気予報は、雪が降るか降らないか微妙な様子でしたが、とにかくフェリーの予約を取りました。

京都の家から家具を運び出した後も、10日間は京都で生活しなければなりません。最低限の荷物は残しておいて、最終の出発時にキャラバンで残りの荷物を詰め込んでいくつもりでした。

この計画がスムーズにいけば、最も安価で無理の少ない引っ越しになったでしょう。しかし、現実はそううまくはいきませんでした。

【実際】引っ越しスケジュール

こちらが実際の引っ越しのスケジュールです。当初の予定からはすっかり変わってしまいました。

  • 11月下旬:1台目の車(キャラバン / 冬タイヤ)の輸送(フェリー)、北海道の家の引き渡し、飛行機で関西へ
  • 12月2週目の末(夫のみ):2台目の車(GT4RS / 冬タイヤ)の輸送(フェリー)、飛行機で関西へ
  • 12月3週目:京都の家から家具の運び出し
  • 12月3週目の末:飛行機で移動、北海道で家具の受け取り、飛行機で関西へ
  • 12月4週目の末:京都の家の引き渡し、3台目の車(ゴルフ/ 冬タイヤ)の輸送(フェリー)

結局のところ、GT4RSもゴルフも冬タイヤを購入せざるを得なくなりました。

平日は仕事があり、その合間に荷造りや掃除をしなければなりません。そして、週末は北海道を行き来するという、かなりハードな毎日でしたね。体調を崩すことなく乗り切ることができてよかったです。

以下に詳細を載せますので、興味のある方はご覧くださいね。

雪国へ行く準備

積雪のある地域を訪れるのには、準備をしっかりとしておかなければなりません。立ち往生して何時間も動けなくなったというニュースは、毎年のように見かけます。

最低限の食べものや防寒具はもちろんですが、こちらも準備しておきました。

冬用の車グッズ

北海道に来てからも、こちらのグッズはいつも車に積んでおくようにしています。

11月下旬:1台目の車(キャラバン)とフェリーで移動、北海道の家の引き渡し、飛行機で関西へ

まずは、GT4RSの移動になるはずでしたが、11月下旬の天気予報がしっかり雪予報に変わり、すべての計画を変更する必要が出てしまいました。

フェリーで北海道に到着してからの移動を、道内の陸送業者に依頼することも検討しました。ネット検索で見つけた良さそうな業者に連絡してみましたが、「スタックしたときなどには出動できるが予約はできない」「年末ということもあって人手が無い」ということで、事前に業者に依頼することはできませんでした。

雪は降っても積もらないかもしれません。しかし、その可能性に賭けることはできず、出発の前日になって急遽キャラバンから運ぶことに変更しました。キャラバンだけが冬タイヤだったからです。

本来ならば、最後にたくさんの荷物を積んでいくはずだったのですが、やむを得ません。

ということで、新日本海フェリーで舞鶴港から小樽港へ出発です。

フェリー乗船のキャラバン

この日のフェリーは、とんでもなく揺れて、揺れて、大変でした。

展望デッキは立ち入り禁止、大浴場は閉鎖、レストランでの麺類の提供もありませんでした。といっても、歩くことはおろか、座っていることもできないくらい揺れていたので、酔い止めを飲んでおとなしく寝ていることしかできませんでした。

新日本海フェリー 悪天時は風呂に入れない

さらに2時間遅れで到着、とハードでグロッキーな船旅となりました。

そして、小樽港に到着してびっくり!地面は濡れていましたが、雪なんて全く見当たりません。これならGT4RSでも走れたのでは…と悔やみながら港近くのホテルに向かいました。

翌日、無事に北海道の家の引き渡しが完了して、飛行機で関西に戻りました。

12月2週目の末:2台目の車(GT4RS)とフェリーで移動、飛行機で関西へ

11月中にGT4RSを運べなかったので、夏タイヤのままフェリーで運ぶという選択肢は消えてしまいました。

陸送業者に依頼する案に関しては、上記D社の場合は冬タイヤが必要になるという点、E社の場合は到着日が不確実という点で却下となりました。冬タイヤを購入するなら、自分たちで運べますしね。

お友達に紹介してもらったタイヤ屋さんに、タイヤの取り寄せから交換までを急ぎでお願いして、無事にGT4RSが冬仕様になりました。

GT4RS スタッドレスタイヤ

そして、GT4RSの引っ越しの日です。私は仕事の都合で行けなかったので、夫が一人でGT4RSを運んでくれました。

このときは「舞鶴ー小樽」でなく、「敦賀ー苫小牧」のフェリーです。敦賀発のフェリーの方が新しくて綺麗なので、時間に余裕のある時は敦賀まで行くのがおすすめです。一番安い個室でもトイレがついていますよ。

GT4RSと除雪車

北海道は既にしっかり雪が積もっていましたが、冬タイヤを装着しているので問題なしです。ちなみに、フェリー乗船前に冬タイヤのチェックがあったそうです。予約時に注意書きなどはなかったと思いますが、夏タイヤだったら、乗船もできないのでしょうか…?

何はともあれ、無事に2台目の車も運び終えました。

12月3週目:京都の家から家具の運び出し

12月3週目は、家具などの荷物の引っ越しです。

住まいは1LDKですが、ジャッキや工具から大量のタイヤまであるので、荷物が多めです。4tトラック2台分の荷物をスムーズにを運び出してくれました。

12月3週目の末:飛行機で移動、北海道で家具の受け取り、飛行機で関西へ

荷物の運び入れの前日、飛行機で北海道へ移動しました。その日の夕方にガスの開栓に来てもらって、備え付けのストーブを使えるようになったので新居に泊まることができます。

そして、荷物の運び入れ当日です。

私たちの預けた4tトラック2台分の荷物は、大きな20tトラックに移し替えられていました。京都から新潟まで走った後、新潟から北海道まではフェリーに乗られたそうです。ガラスの家具や食器など、なにひとつ破損することなく届けてもらいました。さすが大手の引っ越し屋さんですね。

荷物の搬入が終わったら、片付ける間もなく飛行機で関西へ戻りました。

12月4週目の末:京都の家の引き渡し、3台目の車(ゴルフ)とフェリーで移動

いよいよ京都の家を引き渡して、最後の移動です。

残していた10日分の荷物と一緒にをゴルフに乗ります。結局、ゴルフも急いで冬タイヤを購入して交換しました。

電子レンジ、小型冷蔵庫、布団、折りたたみテーブル、衣類など、少しの隙間もないほど荷物をぎゅうぎゅうに詰め込みました。助手席の私の膝の上にもたくさん載せて、身動きも取れません。

この日も「敦賀ー苫小牧」の便です。新日本海フェリーから、寒波の影響で出港が遅れるので2時間遅れて来るようにとメールで事前に連絡がありましたが、実際にはなんと4時間遅れ(!)の午前4時に出港しました。

年末なので、車もぎっしりです。

フェリーに積まれるゴルフ

最後の移動ということで、奮発してデラックスルーム(和室)にしました!

広いのでテーブルを片付けなくても、お布団を広げられます。ステートルームと違って、最初からお布団が敷いてあるのがありがたい。

新日本海フェリー デラックスルーム

トイレはもちろん、お風呂も付いています。

新日本海フェリー デラックスルーム

あこがれのテラスも!

新日本海フェリー デラックスルームのテラス

せっかくなので、明るい時間にテラスに出たかったのですが、やっぱり揺れが激しくて、寝ているだけの船旅となってしまいました。冬の日本海おそるべしです…。

出港が遅れたので、北海道に到着したのも夜中になってしまいましたが、これですべての引っ越しの行程が終わりました。

引っ越しにかかった費用の総額は…

今回の引っ越しにかかった費用をまとめました。

引っ越し業者:499,000

車の輸送費用・移動費用:292,300

  • キャラバン(2人)
    フェリー:70,500円
    ホテル:14,600円
    飛行機:63,000円
    計:148,100円
  • GT4RS(1人)
    フェリー:49,500円
    飛行機:マイル利用のため費用なし
    計:49,500円
  • ゴルフ(2人)
    フェリー:94,700円
    計:94,700円
  • 荷物運び入れ時の移動(2人)
    飛行機:マイル利用のため費用なし

冬タイヤの準備費用:467,600

  • GT4RS用冬タイヤ:358,600円
  • ゴルフ用冬タイヤ・ホイール:109,000円

空港から自宅までの移動費やガソリン代は含みません。また、飛行機代は貯まっていたマイルを活用したので、その分かなり削減されています。

冬タイヤの購入代金も含めて、すべての費用を合計すると、1,258,900 となりました。おそろしい金額ですね…。

おわりに

こうして、私たちの引っ越しは無事に完了しました。

冬という季節でなければ、もっと費用を抑えたり、余裕のあるスケジュールを組むことができたかもしれません。引っ越しが終わった後は、安心したのか体調を崩してしまいましたが、1か月半にわたるハードな移動も、今では良い思い出です。

私たちの引っ越しが、どなたかの参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

投稿者プロフィール

siori
siori
運転練習中のペーパードライバー🔰
いつかかっこよくポルシェを運転したい!
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